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【合谷】押して痛いのはどんな時

更新日:7月16日

こんにちは、市川【はり灸sueru&YOGA】鍼灸師の犬塚志保です。


月刊つぼこの部屋ということで、毎月ひとつのツボを深く掘り下げてご紹介しております。


今月は「合谷」です。



【合谷】押して痛いのはどんな時

「合谷」がほかのツボと大きく異なるのは、かなり有名なツボということです。


名前は知らないけどツボとしての反応が先にあり、「合谷」が痛いときは何が悪いのか、「合谷」を押すと痛い時は何があるのか、といったように逆引きツボのポジションをキープしている印象です。




【合谷】の場所

 

ツボの名前

ツボ「合谷」

読み「ごうこく」


所属:手の陽明大腸経

位置:手の甲、親指と人差し指の股と手首を結んだ線の中心





ツボを取るコツ

 

・手の甲にある人差し指のラインにある骨=第二中手骨に近い側のほうがツボ感が強いです。

・奥のほうで筋張るような感じが触れます。

・押す方向によって軽い圧でも十分ツボ感を味わえます。






youtube「つぼこの部屋」

 






合谷のお灸のやり方

 

・程よい熱さのお灸

・1~3日に1度の間隔





合谷の指圧の押し方

 

・イタ気持ちいいくらいの圧

・軽い圧でも十分ツボ感がでるので、強く押してもツボ感がない場合は押す方向を調整しましょう。

・1~3日に1度の間隔






名前の由来

 

由来はその形状から、谷に合うと書いて「合谷」です。


親指と人差し指の間を虎が口を開けている様子に見立てて、別名「虎口」と言われるツボです。





【合谷】押して痛いのはどんな時

 

約9割の方は合谷を押すと痛みを感じるはずですが、その程度には差があると思います。


痛みレベルと予測される中医学的な病状を、10を上限として予測をしてみます。


Lv1:何も感じない・・・生気不足・虚が過ぎる

Lv5:多少痛い・・・平・通常モード

Lv7:イタ気持ちいい・・・経絡の詰まり・やや実

Lv10:激痛が走る・・・陽明経の熱・実・表




 

「Lv10:激痛が走る」場合に予測される病状をもう少し詳しくみてみましょう。

・風邪の侵襲

・咽頭の腫れ、のどの痛み

・眼の炎症、目の充血、ものもらい、結膜炎など

・口腔の炎症、歯痛、歯肉炎、抜歯後、口内炎、口角炎など

・鼻の炎症、鼻炎、副鼻腔炎、鼻茸など

・耳の炎症、中耳炎


これらはすべて、頭顔面部の炎症です。

古典的にも「面目合谷に収める」と言われ、頭・顔・耳・眼・口・鼻で炎症を伴う病には「合谷」を使うように記されています。



 

つぎに「Lv1:何も感じない」場合はどのような病状でしょうか。


中医学ではすべては「気」からつくられるとされ、生きる気とかいて「生気」が不足する状況は全身的にもかなり弱っていることが予測されます。


そのなかでも気の出入りを調整している「肺」と「合谷」が属する「大腸経」は表裏関係にあり、気虚による症状を回復させるツボとして用いられます。


この場合には、呼吸や脈、全身的にも衰弱、血も不足している状況で、おそらく身体的な活動も制限され、日常生活にも影響している場合が想定されます。


要介護の状態でなくても、年齢的な経年変化や、長期的な療養、出産直後や肥立ちの悪い時なども同じような状況として捉えていいと思います。



 

最後に「Lv5:多少痛い」「Lv7:イタ気持ちいい」場合に予測される病状です。


大腸経は、人差し指から腕を通って肘の外側を抜けて、肩関節、分岐して首、頬、歯を絡めて鼻へと着地します。


経絡のつまりとして出現する場合は、PCマウス作業や調理、ペンなどのオーバーユースによる筋肉の過緊張が考えられます。場合によっては、手関節の腱鞘炎や関節炎、ゴルフ肘、テニス肘などもあります。


経絡の流れに沿うと肩関節も通過するので、肩関節周囲炎、四十肩五十肩などにより「合谷」にツボ反応が出るでしょう。







【合谷】押して痛いのはどんな時、まとめ

 

合谷を押して痛いときに、痛みの程度がLv10の場合は、咽頭炎などの風邪、目のつかれ、歯の痛みなど頭顔面部の炎症があることが予測されます。この場合は指圧・鍼がおススメです。


Lv5~7の場合は、手関節の腱鞘炎や肘関節の痛み、四十肩などの肩の痛み、肩こりなどの筋肉の疲労や過緊張があるときが予測されます。お灸、指圧、鍼などお好みで。


Lv1の場合は、加齢や経年変化、病み上がりなどで生気が不足し、体力がかなり低下していることが予測されます。温度感覚が鈍っていることがあるので、ぬるめのお灸でやけどに気を付けてください。




 

8月のつぼこの部屋「合谷」はいかがでしたでしょうか。


それぞれの症状は点々と個別に出ているように見えても、東洋医学のレンズ越しに覗いてみると、点と点がつながり合って、一本の線となり、ひとつの道になることがあります。


ひとつの症状はセルフケアでも対応できることがありますが、ふたつ、みっつと増えていく場合には、早めに専門家にご相談されることをおススメします。


こじらせると、その分回復までの時間も要しますからね。



 

月刊つぼこの部屋は、ネット版のほかにアナログ版もございます。


アナログ版は、店頭にあるチラシボックスか受付にて配布しております。


ポストカードサイズになっておりますので、ぜひお手に取ってご覧くださいませ。





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