こんにちは、市川【はり灸sueru&YOGA】鍼灸師の犬塚志保です。
月刊つぼこの部屋ということで、毎月ひとつのツボを深く掘り下げてご紹介しております。
今月は【中脘】胃もたれ・胸やけ・胃腸炎・食欲不振・つわりです。
【中脘】のツボの位置
ツボ:中脘
読み:ちゅうかん
経絡:任脈
要穴:胃経の墓穴・腑会
場所:胸骨体下端(鳩尾)と臍を結ぶ線の中点
筋肉:白線・腹横筋膜
運動神経:(-)
知覚神経: 肋間神経前皮枝
血管:肋間動脈・上腹壁動脈
【中脘】のツボの押し方
・仰向けか背もたれに背中を預けて座り、指2~3本で中脘を押し込みます。
・押したまま圧を緩めず、3~5呼吸します。
・胃もたれや胸やけなど実証の時はしっかりとした圧で、食欲不振や病み上がりなどの虚証の時はやさしい圧で押しましょう。
・ツボ押しをした後に、お腹がぐるぐると動きだし、胃のつかえがとれたようなスッキリ感を感じられたら十分です。感じられない場合は、時間をおいて試してみてください。
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【中脘】のツボの効果
中脘のツボに胃もたれ・胸やけ・胃腸炎・食欲不振・つわりに効果的であり、判断材料のひとつとして中脘を押して痛いときには胃もたれ・胸やけ・胃腸炎・食欲不振・つわりなどが出現しやすい身体の状態であるということが予測されます。
【中脘】が痛い時に考えられる症状
消化器系症状
◆胃もたれ
◆胸やけ
◆胃腸炎
◆食欲不振
◆つわり
【中脘】が痛い時にあなたができる対策
「中脘」のお灸のやり方
・適度な熱さのお灸
・1~3日に1度の間隔
「中脘」の指圧による押し方
・イタ気持ちいいくらいの圧
・1~3日に1度の間隔
【中脘】の名前の由来など
臍から鳩尾までの上・中・下に並ぶ胃脘部のツボのひとつです。
上・中・下の脘すべて胃の不調に効果的なツボですが、中脘は経絡的にも解剖学的にも胃のツボとして大変よく用いられています。
胃の出口である幽門部にあたるので、胃もたれ・胸やけ・胃腸炎・食欲不振・つわりなど通行止めを食らっているような状態において本領を発揮できます。
門の鍵をきつく閉めすぎているのか、通過しきらないほどに食べ過ぎているのか、いずれにしても食べたものの入れ物としの胃の役目を支え、六腑の調整には欠かせないツボです。
鍼灸治療の場合にはヅンッという得気を至らせたいツボなので、指圧の際にもしっかりと指を押し込み、通行止めを解除しましょう。
グルグル・ぐじゅぐじゅとお腹が動き出したらセルフ指圧成功です。
冷えて胃が痛いときはやさしめなお灸がいいと思います。
まとめ【中脘】胃もたれ・胸やけ・胃腸炎・食欲不振・つわり
中脘は胃の出口に位置するツボで、消化が良くないときや、食生活が乱れたときなどの胃もたれ、げっぷや起床時の胸やけなど気機が上がってくる傾向が強い方の消化物の通過障害を解消してくれるツボです。
触診において腹部を押して反応を診ることを腹診といいますが、中脘は胃の反応を診るポイントになっています。
鳩尾周囲にはストレス反応も出やすいといわれますが、気の阻滞・気の逆流が考えられる病状の腹診で、中脘部ほぼほぼ痛いです。。。
飲みすぎ・油もの・甘いもの・湿邪の侵襲により水分が溜まっていると、なかでポチャポチャと水槽化している場合には、中脘に足三里を合わせたセット売りが好評です。
胃もたれというと揚げ物のイメージがあり、甘いものは例外と思っている方は要注意です。
試しに量を半分にするか、飲み物だけでも無糖にしてみましょう。
からだの変化に応じて、食事も相応に・・・
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考資料)
教科書執筆小委員会:経絡経穴概論、医道の日本
劉公望・兵頭明監修:針灸学[経穴篇]、東洋学術出版
李世珍:臨床経穴学、東洋学術出版
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