こんにちは、鍼灸師ヨガインストラクターの犬塚志保です。
年齢に関係なく、日常生活や運動習慣が原因で傷めやすい関節の一つに膝があります。
膝関節は、大腿骨と通称お皿と呼ばれる膝蓋骨、そして下腿の2本の骨、内側の脛骨と外側の腓骨で構成されています。大腿骨と脛骨を繋ぐのは、前十字靭帯、後十字靭帯、内外半月板、内外側副靭帯です。
関節の動きはシンプルで、実は1方向しか動きません。
窓や扉についている蝶番、見たことありますか?窓の開閉と同じ動きを特徴とした蝶番関節という動きのパターンしかないのです。
あれ、その割に膝はいろんな方向に動く気がしますよね。
それはすべて、靭帯や半月板、そして軟骨などによって守られているから、いろんな方向に動くきがするだけです。また、本来であれば股関節を動かさなければならないところを、膝関節に負担がかかるような使い方をしている場合もあるかもしれません。
意外に思われるかもしれませんが、ヨガで膝を傷める方は多いです。
トリコナーサナやヴィラバドラーサナ、パールシュヴァコナーサナなどでは
つま先の向きとお皿の向きを同じにすること、これは鉄則です。
膝が内側に入りやすいかたは、膝の内側を傷めるリスクが高まります。
膝が内側に入らないようにするためには、どのようにお声がけをしたらいいでしょうか?
股関節を外に開くようにするか、
腰を入れるようにするか、
骨盤を後傾させるようにするか、
恥骨を前に出すようにするか、
3つの動きは共通していますが、どれが腑に落ちるかは個人差があると思います。
膝の内側に手を当てて、方向を示してあげたほうが腑に落ちる方もいるかもしれません。
ウトゥカターサナでは、お尻を後ろに出すようにお声がけしています。
一生懸命に膝を曲げようとすると、つま先よりも膝が前に出てしまいます。
それでは膝を傷めるばかりです。一般的なスクワットも、膝が前に出ないように指導されると思います。
パドマを組む時には、まず膝をしっかり曲げてしまいます。
股関節から回すようにして、反対側の足の付け根に添うように組みます。ジャヌシルシャーサナCも同じです。
膝は軽く曲げた状態がとても苦手です。
膝を締めると表現することがありますが、膝裏の隙間をなくすような感じかもしれません。
ヨガは筋肉の発達を一番の目的にはしていませんが、筋トレのような動きが伴うことはよくあります。
筋トレとヨガで一番違うのは、呼吸です。
呼吸が深く、苦しくなく、程よい加減で行うことができるように、アーサナを調節することが必要だと思っています。
関節の動きを逸脱することなく、他の関節で代償することなく、その時のコンディションに合わせてヨガを楽しんでいただきたいです。
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